令和5年 第4回定例会 質問全文(2023年12月)
議長に御指名いただきましたので、通告に従い一般質問をさせていただきます。
今回私は、三鷹駅前地区のまちづくりについて質問させていただきます。
まず、駅前地区再開発事業の歴史を遡りますと、1982年、今から41年前に三鷹駅前地区基本計画が策定されました。そして、その後、1996年、2005年、2016年に基本計画の改定が行われましたが、具体的に進むことがありませんでした。
そして、今年2023年2月に示された
のがまちづくり基本構想であります。改めてこのまちづくり基本構想を整理しながら考えていきたいと思います。
さて、皆様も御存じのとおり、三鷹駅は交通の便がよく、1日当たりの三鷹駅乗降客数は19万人ほどです。しかしながら、三鷹駅前のまちづくりは近隣の自治体から大きく遅れを取り、まちの魅力としても劣ってきていると感じております。
先ほども再開発事業に向けた経緯をお話ししたとおり、これまで何度も三鷹駅前が変わると信じ、様々な取組や意見交換をしてきた町会、商店会、そして周辺の市民も今は御高齢になられ、自分が生きている間にはもう再開発はできないと諦めかけています。そして、私自身も三鷹駅前に住み、駅前の現状を見ている市民の1人として、これが本当に最後の三鷹駅前を変えるチャンスだと思っています。
この再開発は、竣工から60年経過する老朽化した三鷹駅前第一、第二市街地住宅──三鷹センタービル1、2の建て替えから始まる話でありました。三鷹市は、単なるUR賃貸住宅の建て替えにするのではなく、三鷹駅前の再開発として、UR都市機構と連携して三鷹駅前一帯を再開発することでまちの可能性を最大限に生かすということ、私はこの三鷹の未来に大変期待をしております。河村市長がこの三鷹駅前の再開発を一丁目一番地と掲げてくださり、諦めかけていた市民へもう一度希望をと基本構想が出され、やっと少しずつ進み出した三鷹駅前地区まちづくりですが、さらに市民の理解と、市
民にとってよりよいまちづくりを考えていかなければなりません。
市民の暮らしを支える様々な問題、福祉や生活支援等、目下の課題にもしっかりと向き合いながら、この駅前再開発についても減速することなく進めていただきたいと強く願っております。三鷹駅前再開発を進めることで三鷹駅前が魅力的になり、三鷹駅を利用しない市民の皆様方にとって、市民の憩いの空間や利便性が向上し、三鷹の中で人や経済が循環するまちづくりを目指すことが重要だと思います。
それでは、三鷹駅前地区まちづくり基本構想は、まず全体的なまちづくりビジョンとして「百年の森」構想があり、そして具体的なプランとして「子どもの森」基本プランがあると理解しております。さらに、具体的な事業の取組として、5つの重点事項を掲げております。
1、三鷹駅南口中央通り東地区再開発事業、
2、緑化推進整備事業、
3、交通環境整備事業、
4、中央通り商業空間整備事業、
5、回遊性を生む道路環境整備事業、
この5つの重点事項を一体的に進めることで、三鷹駅前のまちづくりが進んでいくと、そのように理解しております。そして、その中心にある事業が三鷹駅南口中央通り東地区再開発事業です。
(1)、三鷹駅前地区まちづくり基本構想について
ア、三鷹駅前地区におけるまちづくりのビジョンについて
質問1、三鷹駅前地区まちづくり基本構想の策定から1年が経過しましたが、改めて本市としてどのように三鷹駅前地区のまちづくりに取り組んでいくのか、市長の決意をお願いいたします。ただし、組織体制に関することは除いていただくようお願いいたします。
イ、三鷹駅南口中央通り東地区再開発事業について
質問2、地権者の皆様からは基本構想の方向性についておおむね理解を得られたと考えてよいのか、お伺いいたします。
質問3、市長の公約で再開発を掲げてから約5年が経過しております。これまでの進行状況をどのように捉えているのか、お伺いいたします。
続きまして、これまでの地権者の皆様との合意形成につきましては、河村市長はじめ職員の皆様が大変な御苦労と御努力をされているのは重々承知しておりますが、しかしながら合意形成中から次の段階に進めない状況を鑑み質問をいたします。
質問4、これ以上合意形成に時間がかかる場合には、再開発を進めるための新たなプラン等が必要になることも想定されるのではないかと思いますが、御所見をお伺いいたします。
質問5、再開発エリア内の東側にUR賃貸住宅の移転を計画しておりますが、今後の具体的なスケジュールをお伺いいたします。
質問6、UR賃貸住宅の移転に当たり、御高齢や障がいをお持ちなどの理由により移転が困難な方への対策、対応をどのようにお考えか、お伺いいたします。
質問7、整備の進め方として、地区を複数の街区に分けて段階的に整備を進めるとのことですが、段階的な整備のメリットをお伺いいたします。
質問8、段階的な整備を進めるに当たり、UR賃貸住宅の移転が完了後、どのような施設をどのような順序で整備していくお考えか、お伺いいたします。
次に、まちづくり基本構想を軸に、今後「子どもの森」基本プランについては、これからさらに検討、議論、内容精査をしていくと思います。
質問9、今後、具体的なまちづくりを検討するに当たっては、民間のまちづくりプランナーや、これまで地域で研究、活動に取り組んできた方との協力体制が必要と考えますが、御所見をお伺いいたします。
続きまして、基本構想重点事項4、中央通り商業空間整備事業について。
ウ、三鷹駅前地区の商業空間につい
て
今、商店会は全国的にも減少傾向でありますが、三鷹駅前地区にある8つの商店会においても、商店会運営として大変厳しい状況が続いております。中央通り商業空間整備事業として、中央通りの商業空間を重点事項としていただいておりますが、今の再開発の進行状況を見る限り、既に商店主の高齢化、事業継承等の問題が山積みの中で、整備事業を待たずに三鷹駅前の商店は大きく減少し、既存の店舗を中心としたにぎわい創出というのは手後れになるのではないかと懸念しております。
質問10、現在の駅前地区の商業空間の状況を鑑み、仮に駅前再開発を行わなかったとした場合、10年後における商店会や個店の姿をどのようにイメージしているのか、お伺いいたします。
質問11、駅前再開発を成功につなげるためには、駅前商業空間の魅力を高めることが必須と考えますが、本市として現在の商業空間の課題をどのようにお考えか、お伺いいたします。
三鷹駅周辺の子育て環境・施設について
さらに、三鷹駅周辺の子育て環境・施設について、お伺いいたします。
ア、子ども・子育て世帯の居場所拡充について。
三鷹駅前周辺地区の子育て環境においては、乳幼児の広場であるのびのびひろばや、すくすくひろばなどがあります。これらの施設は、三鷹市内の様々なエリアから親子が集まり、乳幼児を持つ保護者にとって子育ての重要な拠点となっております。しかしながら、駅周辺は、乳幼児を超え一番子どもの活動が活発になると、親子で過ごせる居場所や公園や施設が圧倒的に少なくなります。例えば、ほかエリアでは子どもたちの居場所として多く利用されているコミュニティ・センターも、三鷹駅前には駅前コミュニティ・センターがございますが、体育館や子ども・子育て世帯が過ごせる居場所はありません。このような状況の中で、特に子育て人口も多い駅周辺に、安心して子どもたちが遊べる場や子育て世帯の居場所が必要ではないかと考えております。
質問12、駅周辺における公園の増設やボールが使える公園の確保、子どもや子育てのための施設等の整備、拡充が必要と考えますが、御所見をお伺いいたします。
続きまして、これまでほかの議員さんからも取り上げられてきましたが、来年3月で三鷹幼稚園が80年の歴史に幕を閉じます。私がこれまで6月、9月の一般質問の際に私立幼稚園への支援について取り上げてまいりましたが、今まさに長年地域の子どもたちを支えてきた幼稚園が閉園するという現状があり、これは今後さらに、どこの幼稚園でもあり得る現実であります。そんな中で、三鷹幼稚園の閉園については、多くの在園生、卒業生の保護者、子育て関連の地域の
皆様から御意見をいただいております。これまで地域に親しまれた三鷹幼稚園の閉園後の跡地について、子どものための場所として残してほしいとの声が多数あります。
イ、三鷹幼稚園跡地について。
質問13、三鷹幼稚園廃園後の跡地は、駅前地区に近いこともあり、市長の掲げる「百年の森」のまちづくり、「子どもの森」基本プランとの親和性も高く、三鷹駅前地区のまちづくりの一環として、既にある緑や自然を残し、子どもたちの居場所として有効活用できればと考えますが、御所見をお伺いいたします。
以上で質問を終わります。なお、提出予定の議案には触れるものではありませんので、御答弁におかれましては御配慮をお願い申し上げます。
答弁
〔市長 河村 孝さん 登壇〕
◯市長(河村 孝さん) それでは、私のほうから御答弁させていただきます。質問内容が全部関連していることが多いので私が大分話しますが、長くならないようにします。
まず、質問の1でございます。今後の三鷹駅前地区のまちづくりに関する取組について御質問がございました。これは私の公約の一丁目一番地というふうなことで、三鷹の魅力を上げるために最初に手をつけなければいけない事業だということでこれまでも申し上げてきました。私は今でも、にぎわいを駅前で取り戻すためというよりも、三鷹ならではのにぎわいをまさに駅前で向上させることが、まち全体の魅力につながっていくというふうに思っています。市では、本年2月に三鷹駅前地区のまちづくりに関する今後の基本的な方向を示すまちづくり基本構想を策定したところでございますが、今後は本構想で掲げました──御指摘もありましたけれども、5つの課題、中央通り東地区の再開発、そして緑化推進事業、交通環境改善事業、中央通り商業空間整備事業、また回遊性をさらに生む道路環境整備事業の5つを柱に、早期の事業化を目指します。その実現には市民、事業者、行政の協働による取組が不可欠ですので、さらなる連携の下、各事業の推進を図ってまいりたいというふうに思っております。
特に三鷹駅南口中央通り東地区の再開発事業については、議員の皆さんも関心が高いと思いますけれども、これは駅前地域のまちづくりの大きな契機、転換点となるというふうに捉えております。本再開発事業を推進することで、その効果が、駅前からさらに市全体へ波及するような魅力あふれるまちづくりを進めていきたいと考えているところでございます。
具体的な取組として、今言いました東地区の1.5ヘクタールの、皆さんの地権者の協議会での議論、そしてさらには関係する諸団体の皆さん、三鷹駅前地区まちづくりに関する連絡会などを通して、これまでも考え方を浸透させてきたところでございます。
質問の2、地権者によるまちづくり基本構想への理解について。御質問者も一定のことを知っていらっしゃるかもしれませんが、地権者によるまちづくり基本構想への御理解をおおむね得ているところでございます。今後は本プランの具体化に向けて、さらに引き続き御意見等を伺いながら、地権者の皆様との合意をさらに深化させていきたいというふうに考えているところでございます。
質問の3、再開発の進行状況について、質問の4、「子どもの森」基本プランに代わる新たなプラン等について御質問がございました。
三鷹市では、地権者との合意形成に時間を要しているところでございますが、この再開発の実現は、未来への投資として最優先に取り組むことで、市域全体の活性化へつなげたいと考えているところでございます。本年2月にお示ししました「子どもの森」基本プランについては地権者の皆様に御理解いただいているところですので、現時点ではまたもう一つ新たなプランという形ではなくて、現在のプランをベースに、地権者の皆様の御意見を踏まえて、さらに具体的な計画を織り込んでいくといいますか、詳細化していきたいというふうに考えているわけであります。段階的に整備するということを今、掲げておりますけれども、1つの動きをつくるものではないかというふうに思っています。
質問の5はURに関することでございますので──具体的な移転に関するスケジュールということでございますが、詳細は全部にわたって私どももまだ聞いているわけではありませんけれども、おおむね地区内に整備されている新しい賃貸住宅に移転を希望される方が多いために、説明会は終わり、そして令和7年頃を目標に、その後、おおむね二、三年後には新しい住宅に移転するということを聞いております。
質問の6、UR賃貸住宅への移転における高齢者等への対策等についてでございますが、現在聞いているところによりますと、相談所を現地に設けて、移転が困難な方を含めまして、それぞれの御家庭の事情を個別に伺いながら丁寧にサポートしていくと聞いております。
次に、質問の7、段階的な整備のメリットについてでございます。現段階で段階的な整備をすることによって、再開発が始まるという号砲が、まさに地域に鳴り響くと思っております。それが一番のメリットであると思っています。また、地区を複数の街区に分けまして、段階的に整備を進めることによって、地域の皆様の生活や商業活動、駐輪場、駐車場の確保といった、整備期間中のまちの機能維持にもメリットがあると思っています。さらに、早期の防災性向上、工事車両の集中による地域交通への影響の抑制など、様々な効果が出てくると考えております。このほかにもUR賃貸住宅を先行整備することにより、この住宅の一部を地権者等の仮移転先としても活用することができるというふうに考えております。
デメリットというと、そういう段階的な整備をするわけですから、期間が全体には少し長くなるかもしれない、そういうことはあります、完成までの時間ですね。ただ、まさに建て替え、再開発のプロセス全体がきめ細かく対応できるということで、私は住んでいる方全体には大変なメリットがあるというふうに考えてい
ます。
続きまして、質問の8、UR賃貸住宅の移転完了後の段階整備についてでございます。現在は「子どもの森」基本プランを基に地権者との合意形成や関係機関との協議調整を行い、具体的な計画案を進めている段階です。そのため、UR賃貸住宅の移転完了後における段階整備の順番についてはまだ未定でございます。
質問の9としての民間のまちづくりプランナー等の関係は、担当の副市長から御説明させていただきます。
続きまして、質問の10、再開発を行わない場合における10年後の商店会や個店についての展望、そして質問の11、駅前商業空間の課題についてでございます。
再開発を行わないということはあまり考えてないんですけれども、あえて言うとすると、行わないで現状のままでいいということは、実は現状のままではない。つまり、これは相対的なものですから、何も変わらないということなんです。地盤沈下していくということとイコールであるというふうに思っています。今、中央線沿線でも京王線沿線でも再開発の事業はどんどん進んでおりまして、もっともっと、今計画中のものも実現するとなると、中野から立川までかなりの駅の駅前再開発が進むというふうに思っています。既に、まだまだ先かなと思っていたところも含めて近隣ではどんどん進んでいますから、あるいは完成していますので、私はその状況がもっと進むというふうに思っています。何もしないことはゼロではなくて、マイナスになっていくと。そのことをぜひ駅前の皆さんにも御理解いただきたいし、周辺に住んでいらっしゃる方も、そういうことを御理解いただ
きたいというふうに思っています。
それから、駅前再開発空間の課題というのはハード、ソフトそれぞれあります。ソフトの問題は、まさに商店街、あそこは5つか6つぐらいあるんですけれども、それぞれの連携の中で、もっと潜在的な力があるはずですので、公共が何かするということではなくて自力でできる部分、あるいは民間でやったほうが面白いところはたくさんあるわけであります。今、中央通り商店会でも様々な事業を独自でやっていらっしゃいますけれども、そういうことが駅前の全商店街を含めて連携しながら行っていく、そういうことが必要ではないかというふうに思っています。市側の課題としては、それに対応できる支援策を詰めていくことが大変重要であるというふうに思っております。
最後に、私から質問の13、三鷹幼稚園跡地の利活用についてでございます。これは他の議員さんにも御答弁させていただいていますが、私は子どもの森が「百年の森」として広がっていく、そういうまちづくりを考えていますから、そういう意味で、三鷹幼稚園の跡地というのは大変魅力的な場所であるというふうに──緑も豊富で、今までも子どもたちに遊ばれていたわけですから、そういうものを生かしたことができないかなというふうに、真剣に今、考えているところでございます。ただ、廃園が予定されているとはいえ、三鷹幼稚園の跡地は市の所有地ではありませんから、当然そこをお持ちの方がいらっしゃるので、これからの協議をする課題だというふうに思っています。
様々な皆さんから御質問いただいているので、私としても前向きに検討して、ぜひうまく三鷹のまちづくりに生かせればいいなというふうに思っているところでございます。
私からは以上でございます。ありがとうございます。
◯副市長・都市再生部長事務取扱(久野暢彦さん) 市長の答弁に補足しまして、私からは質問の9に答弁させていただきます。民間のまちづくりプランナー等との連携、協力体制等についてでございます。まちづくりの検討に当たり、民間プランナーや地域との連携は必要だと認識しております。市では、三鷹駅前地区まちづくり基本構想の実現に向けて必要な意見を聞くため、三鷹駅前地区まちづくりアドバイザー要綱を定めており、必要に応じて民間のまちづくりプランナー等も含め、有識者や学識経験者に委嘱することとしております。また、この地区で既に多様な活動を実践されている方や団体へのヒアリング等を行っております。こうしたつながりを通して、連携、協力体制等を充実させていきたいと考えております。
以上です。
◯都市再生部調整担当部長・三鷹駅前地区まちづくり推進本部事務局長(向井研一さん) 私からは市長の答弁に補足いたしまして、質問の12番目、子ども・子育て世帯の施設等の整備拡充についてお答えさせていただきます。公園の増設や、またボールも使える公園の設置に関するニーズは認識しているところでございます。一方で
、公園整備につきましては、一定程度の広さを持った土地の確保や近隣の皆様の御理解が重要になることから、三鷹駅前地区全体の中で広く市民の御理解を得ながら、また御意見を聞きながら検討していきたいと考えております。また、子ども・子育て世帯の施設についても同様に、地域のニーズを踏まえながら三鷹駅前地区全体の中で検討していきたいと考えております。
以上です。
◯9番(太田みつこさん) 御答弁ありがとうございました。
市長の、三鷹ならではのにぎわいづくりをもって三鷹駅前の再開発をしていきたいという思い、本当に未来の三鷹の子どもたちが誇れるような駅前になることを期待しております。ありがとうございます。
また、質問2で地権者の皆様からのおおむね理解を得られているという点についてなんですが、方向性の合意というところではおおむね理解を得られてきているとは思うんですけれども、ここからが個人個人の対応となり、また時間を要していくのかなと思うんですが、具体的に個人的なところにはなると思うんですけれども、大体どれぐらいまだ時間がかかるかなと予測していますでしょうか。
◯副市長・都市再生部長事務取扱(久野暢彦さん) 再質問にお答えします。
おっしゃるとおり、方向性が決まってもそれぞれ個人の方々でいろんな事情がございます。また、居住されている方の家族構成ですとか、商業を営んでいる方の内容ですとか、いろいろ事情がございます。そこで、再開発を進めるに当たっては、やはりそれぞれの地権者の方々に丁寧なヒアリングから入っていくことになると思います。個別に事情が違うということが考えられるからです。その中によっては、場合によってはこの地区から、これを機会に外に出ていきたい
という方もおられるかもしれません。そういう方については比較的早く合意ができると思いますが、やはりそこにまた再開発後も戻って商業を営みたいという方ですとか住み続けたいという方については、じゃあどういった位置で、どういった時期に、住み続けるか商業の床を取るかという話になると思いますので、なかなかいつまでにというところは、期間は、数字で示すことは難しいところです。ですが、市街地再開発事業の中では、その手続の中で都市計画決定した後、事業認可ですとか権利変換という手続を踏んでいきますので、そういった手続の中で、それぞれ個人の方々についての御理解もいただきながら進めていくという、そういう事業で考えております。
◯9番(太田みつこさん) ありがとうございます。時間がかかるとは思うんですけれども、引き続きよろしくお願いいたします。
次に、段階的な整備について市長から御答弁いただいたんですけれども、こちらも段階的に整備を進めていくというのはやはり合意形成がなかなか進まない中で、段階的な整備で少しでもできることからやっていこうというようなところがあって、メリットのほうも先ほどお伺いしたんですけれども、やはり今まで定期的に商店会でしたり駅前で説明会なども行っていただいてはいるんですけれども、やはり合意形成中ですというところ、段階的というところでは、やはり今まで待っていた方たちに対して、具体的な進捗だったり今後のスケジュールというのがないとなかなか納得が難しいのかなと思うんですけれども、段階的に進めつつも、さらなる工夫でしたり取組というものが必要かなと思うんですが、何かお考え等ございますでしょうか。
◯副市長・都市再生部長事務取扱(久野暢彦さん) 再質問にお答えします。
まず、おっしゃっていただいたように段階整備で始まるということで、まずこれは1つの工夫だと思っています。それからさらにということですが、段階整備によりまして、先ほど話の中にもありましたが、
今住んでおられる方が、新しい住宅に移りたい方はその中で移転ができるということで、既存の住宅の中から移っていただくということが始まります。そうすると今、既存の住宅が、もし全員移転していただくことができれば──新しい住宅とか外部も含めてですけれども、そうするとその住宅が誰も住まなくなった状態がつくれるようになれば、そこが除却できるようになるわけです。そうすると次の工夫が考えられると思います。例えば、その場所を工事ヤードとして使うとか、または駐輪場や駐車場が不足する場合にそこを暫定的に使えないだろうかとか、そういうことによって次のステップの工夫はまた新たに考えられると思います。今、具体的にはちょっと分かりませんけれども、そういうことをどんどん考えていって、少しでも効果的なまちづくりの事業にしたいなというふうに思っております。
◯9番(太田みつこさん) ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
次に、質問9で、具体的なまちづくりを検討するということでお伺いしたんですけれども、今回あえて「子どもの森」基本プランの具体的な内容についてはお伺いしていません。なぜなら、この基本プランを軸に、これからまだ検討や議論の余地があると思うからです。そして、重要な事業費についても、このプランが確定しない限り算出することは難しいと思っています。よって、この基本プランこそもっと踏み込んで、市民にとってどんな施設やまちづくりが必要なのか検討をするべきだと思いますが、基本プランについては、先ほどまちづくりアドバイザーの話もありましたが、これからどのように進めていくようにお考えでしょうか。
◯市長(河村 孝さん) どの時点でそれがスタートできるかどうかは分かりませんが、一定の大枠が固まった段階では、恐らくどのくらいの規模のスペースを使って子どもの森を考えるのか、どういう形でやるのかということが具体化されてきますし、そこの事業の中身については、まさに三鷹ならではの在り方みたいなことを考えて1つの案をつくっていくわけですけれども、その場合には市民の皆さんの御意見をお聞きする前段で、恐らくプランナーの方たちの専門的な面白いいろんな御意見を生かさせていただくということにはなろうかと思っています。
そういうことを総合的に考えていくような、今の時
期は──いつからかということは言えませんけれども、少なくとも地権者の皆さんと合意をして、一定の枠組みがはっきりした時点で、その内容がさらに深まっていくというような段階にあるのではないかというふうに思っています。
◯9番(太田みつこさん) ありがとうございます。合意形成と並行して、この基本プランを進めていくということは難しいんでしょうか。
◯市長(河村 孝さん) やっぱり地権者の人を前提にしないと、この再開発自体がなかなか成立し難いところがあって、一つ一つ合意をきちんと受けた上で、では次のステップでという話になろうかと思っています。ただ、先ほどの御質問にありました段階的な整備という手法を使うことによって、従来考えていた再開発の手法で、1.5ヘクタールを全部一遍に計画をつくるというよりも、つくりながら、その1.5ヘクタール全体の中での再開発じゃなくて、個別に協力して事業をするとか、様々な方法、まちづくりとして区画整理事業に協力するとかいろんな方法は検討できるというふうに思っていますし、そういった柔軟な対応によって、そこの地権者が我々と一緒に、アイデアだけは一緒にやりましょうみたいな、連携してやりましょうというようなことであれば、そこは可能だというふうに思っています。
地権者の合意なく並行してというのはなかなか難しいと思いますけれども、全体として理解をしていただいた範囲の中でやっていかないと、かえって難しい結果になる。つまり、これも何度も申し上げていますが、市が権利を持っている土地といいますか、それがもともとほとんどないところなんです。ですから、分かりやすく言うと、ほかの人の土地で勝手にいろんな絵を描いているというふうに言われることもありますけれども、割とそれに近いんですよ。ただ、それを許してもらっている。こういう再開発をやることは、市民の皆さんにとって、地権者の方たちにとって絶対必要だということは合意をしていて、その上で市の関与についても一定の合意を得ているという前提の中で走っている事業でありますから、まさに他人の何とかでこうというような、そんな感じですよ。
ただ、それでありながら、私はまさにそういう
ことについて、これしかないということを市民の皆さんや地権者の皆さんも御理解いただいている。だからこそ、やっぱりその動向といいますか考え方というのはちゃんと尊重しなければいけないというふうに思っていますので、逆に河村は思ったより慎重だというふうに言われるぐらい、あんまり暴発しないようにしているんです。割と控え目にしてこれでありますから、ぜひ夢がとても大切だということを御理解いただいているという線で、今、先に進もうとしているということを御理解いただきたいというふうに思います。
◯9番(太田みつこさん) ありがとうございます。分かりました。そうですね、やはり事業費だったり様々なこれからの動きというのは基本プランのほうにかかっているのかなというのを思っています。あと、今回の基本構想も構想でしかないので、確定しているものではないという中で、本当に何ができるんだろうという、そこ
の期待値がどんどん広がっていって、この構想自体も可能性として全て入っているのかなというぐらい絞り込まれてない感じが見受けられるので、本当に地権者様の合意がというところではあると思うんですけれども、早くこの辺が分かるようになってくると、より周りの方の理解というのも深まっていきますし、事業費というのも具体的になるのかなと思いますので、よろしくお願いいたします。
次に、質問の10、11の三鷹駅前地区商業空間について再質問いたします。一応こちら、基本構想の整備の基本方針にある既存店舗に対する支援やまちの活性化に向けた支援、こちらも段階的な整備としても、まちの様子を知る上で、先行して取り組むことができるのではないかなと考えてはいたんですけれども、今ちょっと市長のお話を聞くと合意形成からというところかもしれないんですが、先ほども質問のほうでお話しさせていただいたとおり、既に中央通りでは、10年以上まちづくりの勉強会でしたり、マルシェなど、地道な取組をしております。市長も何度も足を運んでいただいていますが、まずはそのような今できることとして商店会の現状を見ていただいたりとか、あとは本当に三鷹駅前、特快が止まるとかアクセスがいいということで商店会、活性化しているというイメージもあるかもしれないんですけど、現実はそうでもなくて、人が全く歩いていなかったりという現状もあるので、現状調査というところでも、今できることとしてはそういったことを、今の現状を見ていただけるということがしてもらえるといいかなと思うんですけれども、その辺どのようにお考えでしょうか。
◯市長(河村 孝さん) 今、お話のありました中央通りの勉強会、私も本当に何度か足を運んでいますが、そこで講師の先生が言われていることの中から、まさに子どもの森という構想が生まれてきたというふうに思っています。そこで言われているのは、要するにこれまで三鷹の場合には、高齢者にとって住みよい静かなまちみたいな感じが先行してあって、中央通りもそういうふうにあるべきだという方針で中央通りの皆さんも我々も考えていたんですが、そうじゃないと。子どもが中心のまちのほうが高齢者も来るし、親御さんも来る、にぎわいが創出される今後のまちづくりの方向だということを言われていて、それで
大きな方向転換がされたというふうに私は思っています。
そして、最近その勉強会で言われていることは、どういう再開発になるかはまだこれからなんだけれども、商店街としてできることがあるだろうと。中央通りだけではなくて、西側にあるきらきら通り商店会も含めて、まち全体を──そこだけにさらに限定する話じゃないと思いますが、少なくとも中央通りは西側のところとも協力しながら、自分たちでどういうふうな通りにしていくのかという案を、再開発を前提としながら考えていくべきじゃないかということを言われていて、自力でやることの大切さを言われていました。私と打合せしているとか全然関係なくて、本当に自由な講義の中でそういうお話が出て、そうですよねというような感じでした。
それはすごく私としても、まさにこの再開発の中で、駅前が、全体が面として活性化するためにはそういう事業が大切だというふうに思っていますし、質問のほかのところでございました三鷹幼稚園跡地の問題もそういう面として捉える中でありますから、同一のものだというふうに思っています。期待値が増えて──それがまず第一の狙いであったわけですけれども、期待値の後に、そういう具体的な御意見があるならばどんどん出していただきたい、途中であってもどんどん出すべきだというふうに思っています。ある程度のことが固まってから、これもあれもというんじゃなくて、今の段階で、周辺でこういうようなことがこれからの活性化のために必要だし、これを自分たちでもやるからみたいな話も含めて、私はどんどんやって、新しい三鷹の駅前というもののイメージを共有化していくといいますか、市民参加の前提になっていくと思いますし、そういうことを受けて市民参加の大きな場所をつくってい
くかもしれませんが、それまでの間、我慢しているんではなくてどんどん出していただきたいというふうに思っているところでございます。ぜひそのように駅前でも、機会がありましたら、そちらもよろしくお願いしたいというふうに思います。
◯9番(太田みつこさん) ありがとうございます。ぜひ本当に河村市長の強いお気持ちで、この駅前再開発を進めていただけたらと思っております。
最後に、先ほどもありました三鷹幼稚園廃園後の跡地について再質問いたします。前向きな御答弁をありがとうございます。先ほど、ボールが使える公園ですとか、駅前周辺に子どもの遊び場も少ないというお話もさせていただいたんですけれども、本当に駅前周辺に子どもの遊び場、公園が少ない中で、この三鷹幼稚園の跡地というところを有効活用することで、三鷹駅前周辺の子どもたち、そして多くの緑に対して近隣の方たちから親しまれるような、そういった場所になればなと思っております。
再確認になるんですけれども、現在、構想で示されている対象の三鷹駅前地区というのは17ヘクタールになると思うんですが、この三鷹幼稚園跡地は残念ながら17ヘクタールには入っていません。一体的というところでは、その17ヘクタールに限らず全体として考えていただけるというふうに捉えてよろしいでしょうか。
◯都市再生部調整担当部長・三鷹駅前地区まちづくり推進本部事務局長(向井研一さん) 17ヘクタールに限らず、三鷹駅前のまちづくりにつきましては、その周辺についても──三鷹幼稚園跡地は確かに17ヘクタールの外になりますけれども、その周辺の地域も含めて、三鷹駅前のまちづくりに資する可能性があるということで、慎重に前向きに考えていきたいと思っております。
◯9番(太田みつこさん) ありがとうございます。
本当に三鷹駅周辺は──三鷹駅を使わない市民の方々もたくさんいるにはいるんですけれども、やはり三鷹市として、三鷹の駅前が活性化していくことというのは、全ての三鷹市民の方々にとっても誇りになることになると思いますので、ぜひ進めていただきますよう、よろしくお願いします。
終わります。
◯議長(伊藤俊明さん) 以上で太田みつこさんの質問を終わります。