令和5年 第2回定例会

■一般質問全文(2023年6月)

一般質問とは、議員が市⻑などの執行機関に対し、市の施策の状況や方針などについて質問したり、報告・説明を求めたりすることです。

2023年6月に行った一般質問の全文(答弁、再質問含む)です。以下、長文ですが、よろしければお時間あるときにご確認いただけますと幸いです。

 

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 議長より御指名いただきましたので、通告に従い一般質問をさせていただきます。
私は、10年前に三鷹市内で子育て支援団体を立ち上げました。 活動を通し、これまで子育て当事者と 様々な交流を行ってまいりました。

また、私自身も子育てをする母として、子育ての環境、三鷹市の子育て支援の状況を見てまいりました。私は、団体立ち上げ当初に三鷹市に子育て支援サービスの拡充を 訴えたことがありましたが、当時は、子育て支援よりも高齢者福祉に力を入れているために対応は難しいという回答をいただき、非常に残念な思いをしたことがありました。

しかし、この10年間で、社会情勢の変化により、三鷹市内も共働き子育てが増加し、様々な子育てに関する支援、政策や取組の強化を肌で感じております。 改めて関係者様の御尽力に大変感謝申し上げます。

子育て、福祉につきましては、制度自体、取り巻く環境ともに非常に複雑であることから、今後、さらなるニーズの多様化や柔軟な対応が必要になると考えます。 行政主導型から、市民、当事者が利用しやすい環境をさらに検討してほしいとの主張のもと一般質問をいたします。

三鷹市内の保育園幼稚園の現状や今後の見通しについて

まず、1つ目に、三鷹市内の保育園幼稚園の現状や今後の見通しについてお伺いいたします。
私が調べた限りでは、令和2年に改定された三鷹市まち・ひと・しごと創生「人口ビジョン」「総合戦略」において重点プロジェクトの1つとして位置づけられているのが子ども・子育て支援であります。

平成26年度に実施された三鷹市人口ビジョンによると、出生率の高い女性の年齢階級、25歳から39歳の人口減に伴い、2022年から2029年にかけて未就学児の人口が減少すると見込まれておりました。
大型マンションや公共施設の建築状況により人口推移は左右されると思いますが、実際にこの数年、保育園・幼稚園の園児の現状を見ると、まさにこの人口ビジョンの予測どおりの減少が始まっています。

さらに新型コロナウイルス感染症の影響により、就学前人口の減少に拍車がかかっております。三鷹市は待機児童が解消となっておりますが、実は育児休業のための延長により待機している方や希望の園に入れなかったために待機となった方がおります。このような方々は、国が定める待機児童の定義から外れているため、待機児童としてカウントがされておりません。

三鷹市で毎月発表している保育園募集人数及び申込者数の直近の現状は、次のとおりです。3月31日集計、募集人数271人に対し、申込者数756人、4月27日集計、募集人数249人に対し、申込者数795人、5月30日集計、募集人数240人に対し、申込者数809人となっております。この数字にはもちろん、育児休業のための延長申込者数や重複の応募、人気の園に希望が集中しているということが考えられますが、この現状を鑑み、次の見解を伺います。

■質問

質問1、国の待機児童の定義には該当しないが、実態として待機している家庭の状況について把握をされているのか、伺います。

質問2、隠れ待機児童家庭に対しての相談や調整、積極的なマッチング等を行っているか、伺います。 次に、三鷹市が設置・運営する公設公営保育園以外の保育園 幼稚園に対し、今後の運営について見解を伺います。

質問3、今後、定員割れの園や経営が厳しい保育園 幼稚園の増加が想定されることについて、どのように認識し、対応するのか、伺います。

質問4、安定した経営の確保のため、認可外保育施設や企業主導型保育施設などを積極的に市民の方々に周知する必要があると考えますが、どのような工夫をされているのか、伺います。

保育園、幼稚園、それぞれ管轄の担う役割は異なりますが、認可も、認証も、認可外も、幼稚園も、保護者にとって大切な子どもの成長を共有し、子育てを応援してくれる力強い存在です。 子どもを支 える環境において 隔てのない支援と協力体制を望みます。 また少子化も今後さらに加速することから、いずれの施設でも今後の円滑な運営に不安を持っているのが現状です。

そしてさらに幼稚園に関しては、三鷹市は全て私立幼稚園ということもあり、特に対応不足を感じております。 先日、三鷹市に幼稚園の現状についてどのようにお考えかお伺いしたところ、幼稚園の努力不足や保護者のニーズに寄り添えていないのではないかとの見解をいただきました。

しかし現状は、市内の幼稚園は預かり保育が当たり前となり、共働きの御家庭でも幼稚園に通わせている方が多くいます。 延長保育後にバスで送 迎を行ったり、満3歳児クラスを増やすなど、それぞれの園が手厚い保育を心がけ、努力しています。 また、子どもの成長においても、3歳から5歳は身体活動が活発になり、それに見合う環境が必要になります。

土や緑といった自然と触れ合う子どもの情緒の発達には、幼稚園は不可欠なものです。三鷹市内には、そのような子どもの成長に高環境の幼稚園がたくさんあります。これまでは、待機児童の解消、園の増加が求められてきましたが、今後は、子どもの発達に見合った環境の整備、保育の質の向上への 転換が必要だと考えます。 三鷹市内にある人と施設と自然というかけがえのない保育資産である幼稚園が有効に活用されることを望みます。

質問5、昨年11月に募集をした令和5年度の三鷹市内幼稚園入園申込み状況において、市内全幼稚園15園中の9園が充足率60%以下という現状でありました。 これは園の経営において危機的な状況だと思いますが、この現状についてどのようにお考えか伺います。

質問6、今年1月、三鷹市私立幼稚園協会が提出した、急激な少子化への対応支援についての陳情書 に対し、どのような対応を考えているのか伺います。
また、保育園幼稚園における児童と地域の関わり合いについてもお伺いいたします。

三鷹市は、三鷹市が誇るコミュニティ・スクールがあり、市内公立小中学校では、学校と家庭と地城の共存が取り組まれております。しかしながら、幼稚園保育園の時期未就学時においては、活動範囲も狭い上、なかなか地域との関わり合いを持つことが難しい状況でございます。 またコロナ禍の影響を受け、より一層、保護者と子どもだけの時間、関係性の中で過ごす御家庭も増えました。このような背景を鑑み、

質問 7、保育園や幼稚園において、地域の人や当該園に通っていない児童も参加できるイベントを開催するなど、就学前から地域との関わり合いを持つことが重要だと考えますが、この点について御所見を伺います。

 

三鷹市内の幼稚園・保育園における災害時の危機管理対策・対応について

そして、2つ目として、三鷹市内の幼稚園・保育園における災害時の危機管理対策・対応についてお伺いいたします。
三鷹市では、三鷹市事業継続計画 (震災編) にて、有事の際の保育園や幼稚園における業務優先順位や非常時の対応の在り方などを策定しておりますが、その他、地域との連携や詳細な対応についてお伺いします。

これまでの数年、新型コロナウイルス感染症においての対応は、各保育園施設・幼稚園がそれぞれ対応する状況であり、現場では、業務の増加、マニュアル等もなく混乱が生じました。

予測が できなかった点も多々あったかと思いますが、新型コロナウイルス感染症の対応の教訓からも、今後想定される地震や水害等の震災 熱中症対策、お散歩先でのけがや事故対応など、公立私立、認可、認可外幼稚園を問わず、園任せではなく、市内の保育施設が一体となった協力体制、また今後努力義務となるBCP策定の伴走支援を求めます。

■質問

質問8、有事の際、公設公営保育園以外の保育園・幼稚園に対する市の備蓄品の提供や園同士の備蓄品の共有はなされるのか、伺います。

質問9、園での待機や避難が難しい場合、公共施設や居場所の開放がされるのか、伺います。

質問10、有事の際、何らかの事情で保育士等が不足した場合、保育士等の確保ができるのか、伺います。

質問11、地域防災拠点との連携や保育園間の協力体制はできているのか、伺います。

以上、質問を終わります。 なお、提出予定の議案に触れるものではありませんので、御答弁におきましては御配慮をお願い申し上げます。 また、御答弁によりましては自席での再質問を留保いたします。 御答弁のほど、よろしくお願いいたします。

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■答弁

○市長(河村 孝さん)
それでは、私のほうから幾つか御答弁させていただきます。
まず、質問の3、経営の厳しい保育園・幼稚園が増えることについての御質問がございました。 保育園・幼稚園の定員割れへの対策といたしましては、定員が充足していない保育施設の空き状況、毎月ホームページにて情報提供することによりマッチングを促進し、定員充足率の向上を図っております。

御指摘のように、待機児がたくさん出た時代がつい最近まであったということでございますが、年を経るにつれて、その人口が学童のほうに移っていく、それは自然なことでありますけれども、その結果、急激に減るわけですから、それに合わせて施設を拡充してきたり、あるいは人を雇ってきた結果、そのギャップにそれぞれ苦しんでいる幼稚園等もある、あるいは保育園等もあるということは私どもも知っております。

そうしますと、空き定員の活用方法につきましては、国の事業として示されている、現行の保育要件に満たない家庭の児童を保育施設が預かる、保育所の空き定員等を活用した未就園児の 定期的な預かりモデル事業等も参考にいたしまして、三鷹市としては今後研究していきたいというふう に思っております。 これは、ただ、今苦しんでいる、そういう意味での幼稚園・保育園に対してはどうすればいいのかということを今後、大至急に詰めていきたいというふうに思っています。

現在、サードプレースとして空いている保育園・幼稚園を活用する方法とか、今御指摘のことでいいますと、災害時のことも含めた、あるいは園に通っていない子どもたちも含めた、家庭で実際に自分たちの子どもを育てている家庭に対しても一定の支援ができるような子どもセンター的なことも今後検討していかなけれ ばいけないということで研究しているところでございます。なお財政的な緊急の支援については、状況を見ながら、補助金制度の活用などを考えていかなければいけないなということで、適切な支援ができるよう検討していきたいというふうに思っています。

続きまして、今の設問と関連しまして、質問の6として、陳情書に対しての対応についてということがございました。
今年1月に提出された三鷹私立幼稚園協会からの要望書につきましては、要望事項の何点かは既に令和5年度三鷹市一般会計歳出予算で予算化を図っております。 また、令和6年度の予算化に向けて引き続き検討する事項もあり、補助金など、国の基準がございますから、三鷹市単独では対応し切れないものも多数あることから、機会あるごとに国等へも要望を上げていくということを考えております。

幼稚園協会と引き続き意見交換を行うとともに、協力関係を深めながら、共に解決策を検討していきたいというふうに思っています。 将来的であれば、学校3部制ということを教育委員会のほうでも御提案いただいていますから、その中で学童の位置づけを、学校の中でもちろん考えていくということと同時に、低学年に対しては幼稚園の活用、そういうものも視野に入れて考えていきたいなというふうに思っています。

質問の11といたしまして、地域防災拠点との連携や保育園間の協力体制についての御質問がございま した。
保育園では、三鷹市地域防災計画において地域防災対策拠点の1つに位置づけられている近隣小学校との間において、学校体験などの教育・保育施設の連携事業等を通して、平常時から、普通のときから連携を現在深めているところでございます。

保育園間の協力体制についても、現状では定められたものはありませんが、御指摘のように、非常時における園児の避難先としては、慣れない施設よりも、ふだん生活している環境と同様の基準で整備された近隣の保育施設を利用できることがより望ましいという側面もございますので、今後、保育園間の協力体制の構築も検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。

私からは以上でございます。 ありがとうございました。

○子ども政策部調整担当部長 (清水利昭さん)
市長の答弁に補足して、質問にお答えさせていただ きます。
最初に、質問の1、それから2、入所されていない御家庭の状況の把握、それから相談、調整、マッチングの実施についてでございます。

国の定義上、保育園の待機児童数に算入しないケースは、育児休業の延長希望者、それから求職活動を休止している方、認証保育所や企業主導型の保育施設等の利用者、そして、特定の保育所等のみ希望されている方となっています。

このうち、特定の保育所等のみ希望している方については、入所の不承諾が決定しました時点で、マッチングのために空き施設の情報提供を個別に行っていますが、この情報 を活用して認可外の保育施設を御利用になった方のその後の状況につきましては、入所申請の取下げがない限り、把握ができておりません。

また、マッチングのための情報提供としましては、毎月、月初の保育施設の空き状況を市ホームページや庁舎内の掲示板でお知らせするとともに、相談についても随時受付を実施しているところでございます。なお、市のホームページでは、認可保育園、それから認可外保育施設の空き状況を公開しますとともに、4月の一斉入所の折に不承諾でありました御家庭への認証保育所や企業主導型保育施設、定期利用保育室等の空き施設情報のご案内をすることによって丁寧にマ ッチングを行っているところでございます。

また、認可外保育施設を預け先として選択肢に加えていただけますように、こちらに対する助成金、利用された場合の助成金についても空き施設情報と併せて御案内をしているところでございます。

次に、質問の4、認可外保育施設の周知についてでございます。
認可外保育施設の周知につきましては、認可保育園と同様に、市ホームページ、それから、みたかきっずナビ――これは携帯等で御覧いただけるアプリになりますが、そちら、それから保育園等の入園案内への掲載を通じて行っているところでございます。
また、4月の一斉入所不承諾となった御家庭に対しましても、空き施設情報として御案内し、周知に努めているところです。 また、その際、助成金について御案内しているということは先ほど答弁申し上げたところでございます。

次に、質問の5、充足率が60%以下であるところが何園もあるということについてでございます。
令和5年4月入園に向けた令和4年11月の年少クラスーー3歳児になりますが、こちらの応募状況に 応募定数838人に対して入園の決定者数が515人となっており、平均的な充足率が61.5%の状況でした。令和3年11月の充足率が72.7%、令和2年11月では充足率が80.8%であるのと比較しまして、大きく減少している状況でございます。

出生率の低下、共働き世帯の増加、子育て世代の価値観の変化などによりまして、保育の充実がより求められ、各幼稚園においても教育時間外の預かり保育の充実を図られる など、社会的ニーズに対応した幼稚園経営を行っていただいておりますけれども、それでもなお充足率 の減少に歯止めをかけることが難しい状況でございます。

今後、こうした状況下においても幼稚園が積極的に子どもの預け先として選択されますよう、より魅力的で、時代のニーズにマッチした幼稚園運営の実現に向けまして事業者と共に対応策を探ってまいりたい、このように考えているところでございます。また、必要に応じて幼稚園の運営支援に係る働きかけを国等にも行っていきたい、このように考え ているところでございます。

次に、質問の7、保育園・幼稚園におけます地域との関わりについてでございます。
子どもは、自分の生活に関係の深い周囲の様々な人との触れ合いや共感し合う体験、こういったものを通して人に親しみを持つようになることから、就学前からの身近な地域の方々との関わりは非常に大切であると認識しております。

他方で、園の安全性の確保という観点を踏まえますと、地域の方などの受入れに関する時間帯ですとか、人数といった部分については、それなりの工夫が必要であると認識しています。 今後は、現在も実施している低年齢のお子さんとその保護者などに対する遊びのプログラムや地域の農家の方々の協力によります農業体験、あるいは絵本読み聞かせボランティアなどのこういった取組におきまして地域との関わりを拡充してまいりたいと考えているところでございます。

次に、質問の8、有事の際の公設公営以外の保育園 幼稚園に対する市の備蓄品の提供ですとか、園相互の備蓄品の共有等についての御質問です。
平時から、有事の際には施設ごとに、保護者のお迎えがあるまでの数日間程度は各園で園児がしっかり過ごすことができますように、備蓄はあるものと認識しております。市からの備蓄品の提供や他施設との備蓄品の共有につきましては、お子さんの安全を第一に最大限考慮して、発災の時間帯や場所等に応じまして、臨機応変、必要な対応を図っていきたいと考えております。

次に、質問の9 園での待機や避難が難しい場合の公共施設の開放についてです。
保育施設において、発災時も原則として各園で待機することをまずは想定しておりますが、園周辺での火災や道路の陥没等、子どもが当該施設で安全に過ごすことができない、または保護者のお迎えが非常に困難な状況等が想定される際には、近隣の避難所等にて待機することもあると想定しています。他方で、避難所については、開設までに必要な安全性の確認等もあることから、緊急を要する際には、近隣の保育施設等での受入れ等も視野に入れて、平時からの連携に努めてまいります。

次に、質問の10です。 有事の際に保育士等の不足を確保ができるのかということでございます。
市の職員は閉庁時でありましても、災害の規模によって参集することが定められておりまして、一定の人員は確保できる見込みではございますが、発災の時間帯や物理的な環境によっても、対応できる人数は異なるものと認識しています。

いずれの場合でありましても、緊急度を勘案しながら適切に対応 することが必要と考えておりますが、幼稚園や全ての施設の保育士等を市のみで確保するということは非常に難しいと想定しております。
令和5年4月1日から、児童福祉施設においては業務継続計画を策定し、職員に対し周知するとともに、必要な研修及び訓練を定期的に実施すること、それから、定期的に業務継続計画の見直しを行うことが努力義務と定められたところでございます。
これを受けまして、発災時には施設ごとに業務継続計画に基づき対策が実施されるものと考えております。

また、公立保育園においてはBCPとして、現在、三鷹市事業継続計画 (震災編) ですとか、三鷹市新型インフルエン ザ等事業継続計画がございますが、内容を保育園に特化した形のBCPの作成についても検討してまいりたいと思います。 また、こういったものは市内の保育施設にもサンプルとして提供していくことも考えているところでございます。
答弁は以上でございます。

 

○太田みつこ
御答弁ありがとうございました。
再質問させていただきます。 先ほど隠れ待機児童の見解について、4つの定義として待機児童に当てはまらないというお話がありましたが、この4つ以外のところでの待機している方たちというのはもう全くいないという認識で間違いないでしょうか。

○子ども政策部調整担当部長 (清水利昭さん )
こちらの先ほど申し上げた類型以外には市のほうでは把握しておりません。お申し込みいただいた方で、そこを除外する形にしています。

◯太田みつこ
ありがとうございます。
武蔵野市では保育コンシェルジュという取組もありまして、積極的なマッチング等も行っております。

先ほどの定義の中で、それ以外の方たちはいらっしゃらないということでしたが、保育園を決めるに当 たって保護者様たちはかなりいろいろと迷われておりますので、そういったサービスの充実として、保育コンシェルジュなどという取組も検討していただけたら今後いいかなと思っております。 ありがとうございます。

次に、幼稚園の件についてですが、先ほど、この充足率に対して、令和4年、令和3年、令和2年ということで急激に減少しているということを認識していたというお話がありましたが、この充足率のめどは、今後止めていくのは難しいというふうにおっしゃっておりましたが、幼稚園のほうも本当にいろいろな対策を取っている中で、このまま園児が減っていくと本当に幼稚園の経営自体が難しいということで、再三、三鷹市のほうにも要望を出しているかと思います。

恐らく、人の子、園児をいきなり増やすということは難しいと思うんですが、保育園と同様に幼稚園への対応ということで、補助金、助成金 などもあると思うんですが、幼稚園に通われている保護者に対しても同様にそのような支援というのをしていただけないかなと思っております。

例えば三鷹市のほうで保育園のほうは、おむつの回収が市のほうで回収するようになりました。幼稚園は今、満3歳児クラスという3歳に満たない子たちのクラスがどんどん増えております。 このクラスの子たちの保護者さんはおむつを自分で持ち帰っている現状がありまして、そういったところでも保護者に対しても保育園と同様の支援をしていただけるとありがたいかなと思っております。こういったおむつの回収について、その他幼稚園の保護者への支援なども今後何か考えていることはありますでしょうか。


○市長 (河村 孝さん)
大きく言うと、やっぱり、確かに直前、私が市長になったときもすごく待機児問題は騒がれていましたから、そういう意味で、その解決をすごく求められていた時期があります。 それが急激に転換しちゃったんですよね。それにちょっと、もしもーー当たっているのかどうか、ちょっと原局の意見も聞いてみなきゃいけないんですけども、市の政策が追いついていないという気がします。

ですから、そういう意味で、幼稚園からの要望書みたいな、それは前からありましたけれども、要するに、急に、特に幼稚園のほうは園児が少なくなるということがありましたから、そうすると、それに対して単純に補助金を積み増しして出していけばいいのかというのは、かなり難しい問題がありま よね。

ですから、今御指摘のような、おむつの持ち帰りだとか、私のほうでも先ほど申し上げましたサードブレースとしての新しい在り方の研究だとか、そういうことはきっと複合的に早急に詰める必要があるんだろうなというふうに思っています。

幼稚園のほうは、当然、少なくなった園児に対して、人を抱えている状況になりますから、経常経費がどんどん出ていくわけですよね。大きな園も施設自体を維持しなければいけませんから、そういう意味での、どういうふうにすればいいかーーとにかくお金をくれという話になっちゃうんですよね。

ですから、そのやり方については、保護者の方も、園も含めて、それから市のほうの政策でも総合的に、今後急激に転換していく子どもたちへの支援というのをどういうふうにしていくか、少子化対策も含めて、ちょっと抜本的に考えていかなければいけない、それも至急やらなければいけないというふうに思っていますので、今具体的に何かーーということはこれからの予算の中で議論されていくと思いますけれども、今後しっかりとうちのほうとしても議論を詰めていきたいなというふうに思っています。

◯太田みつこ
御答弁ありがとうございます。 私も今まで保育園 幼稚園のいろいろ政策に携わってきたんですけども、やはり保育園に比べて幼稚園というのは、私立だから三鷹市はちょっとというような、こういった認識というのをすごく感じてまいりました。

保護者からすると、幼稚園も、認可も、認証も全く関係なくて、同様に市が支援していただいているものだと思っております。ですので、今後、本当に、私立幼稚園だからという認識ではなくて、三鷹市としてしっかりサポートしていただけたらありがたいなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

有事の際の危機管理について

3つ目に、危機管理についてなんですが、こちらは、幼稚園の先生方に話を聞きますと、有事の際にーーもちろん幼稚園では、各園がいろいろと備蓄品でしたり、いろんな対応はしているんですが、本当 に近隣の地域との連携ができていないという声を聞いております。

幼稚園は地域に密着してあるものだと思うんですが、例えば隣にコミュニティセンターがあったりですとか、そういったところも、どのように連携していったらいいか分からないですとか、そういった広域の連携体制というのが今はまだできていないのかなというふうに感じております。

コロナ禍でしたり、いろいろな経験を通じて、今後はそういった地域の連携というところを幼稚園・保育園含めて考えていただければと思いますが、現状、その辺は把握しておりますか。 お伺いいたします。

○市長 (河村 孝さん )
基本的に、これまでの地域防災計画の中で想定していた、そういう避難の問題とか、連携の問題というのは、まだまだ始まったばっかりみたいな実感がありますね、私は。

具体的に本当に災害が三鷹市内で起きたときに本当に対応できるのか、そういう問題意識は、令和元年の台風19号の際の避難計画を、避難場所の確保などを具体的にやってきたときに、やっぱり人手が、実際に大きな災害があったときには足りないんじゃないかという問題意識があるわけです。
場所ももっと拡大しなければいけない。それのまだ検討、見直しを始めた段階だというふうに思っていただきたいという ふうに思います。

その中でどういうことがやっぱり問題になったかというと、子どもの場合、保育園がいいのか、幼稚園がいいのか、学校がいいのか、いろいろな議論あると思いますが、基本的にこれまでは、小学校とか、そういうところの体育館に避難場所を一括するというのができるのではないかという、そういう問題意識でやってきたわけですね。

ところが、実際災害が起きてみると、今申し上げました令和元年のときに は 実際に被害がなくても、テレビでもう危ないというふうに、例えば野川が氾濫すると分かっただけで大沢から600人の人が避難場所に移ったわけですね。それは要するに駅前の避難場所からどこまで、みんな大沢の方が移ったという、そういう状況です。

じゃあ 実際、本当に地震があったりとか、野川だけじゃなくて、仙川とか、神田川とか、様々なところで水害があったときにどういうふうになるかということは、やっぱり、現在考えている避難場所でいいのかというときに、今見直しを進めていく中で、ようやく高齢者の問題について、そこにスポットが当たって、マンツーマンでどういうふうにパー トナーをつくって避難場所まで誘導していくか、そういう方たちをどういうふうに考えていくのかということが問題になっている状況です。

それに対しての答えの後に、次に子どもの問題というのは、だから、そういう意味で、必ずそういうことで出てくると思いますし、障がい者とか、外国人とか、そうい う者も様々出てくると思います。それ一つ一つ解決していくには、まさに協定を結びながら、高齢者の施設であれば市と協定を結ぶ、そういう形で避難場所に特定しながら、まさに備品とか、そういうもの をやっていく体制がようやく整いつつある。それでもまだ足りないと思っています。

もちろん、自宅で、自助の精神でやっていただくことは、できる限りしていただきたい。そうでないと、全てが避難場所に来たときに、恐らくーー多摩川の氾濫で、同じ令和元年のときには、近隣の市では何千人、何万人という形での避難の方が出ていますから、それ、類推すると、大変なことになっていく可能性があります。

そういう意味で、避難する人の問題、そしてその避難場所のほうの体制の問題、そしてそれを支援していく仕組みづくり、様々なことが課題になりますから、一朝一夕にはできません。ですが、おっしゃる ように、一つ一つ丁寧に対応しながら、幼稚園とだけの問題ではなくて、考えていきたいなというふう に思っています。

◯ 太田みつこ
答弁ありがとうございます。 まさに幼稚園、小学校の先生から、いざ避難といったときに体育館に入り切らないよというような声が出ておりますので、ぜひ見直しの検討というのも進めていただければと思っております。

三鷹市には三鷹市事業継続計画 (震災編) ですとか、あと保育園に関しては三鷹市立保育園危機管理マニュアルというものがございますが、実際にこれがどのように使われるか、そして、どう活用できるかというのをもう一度改めて確認をしていただければなと思っております。

最後に、私は、こういった三鷹市内に住んでいる保護者、子どもたち、幼稚園・保育園はそういった様々な施設関係なく、全ての保護者と子どもたちが安心安全で過ごせるような、そのような形を望んでおりますので、今後も引き続きそのように、子どもたち、保護者に向けて支援を充実させていただけれ ばと思っております。

以上、私の一般質問は終わらせていただきます。 ありがとうございました。

 

 

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